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初雪が降った次の日に、御嶽山と雨引山をミニハイク【茨城県・登山】

コト
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雪化粧をした低山を楽しむ(2024/1/14)

家族で山に登る予定を立てた。その前日の晩に、茨城県水戸市などでは初雪を観測した。

水戸に住んでいると雪は割と珍しい存在で、降るのは年に一度か二度、積もることは二、三年に一度といった具合である。子どもの頃は雪が積もると嬉しかったが、大人になった今は迷惑千万。通勤や仕事に悪い影響しかもたらさない。

この時降った雪は、さほど長い時間降り続いた訳ではないが、山選びに雪の影響を鑑みる必要が生じので、やはり悪い影響があった。でも、そればかりではない、と今は思う。

 

雪の影響と家族の体力を考えて、歩行時間が短くて、難易度の低い山を選ぶことにした。それが、筑波連山の一番北に位置する御嶽山(標高230.9m)と雨引山(標高409.3m)であった。

御嶽山の登山口から頂上まで約20分、そこから雨引山の頂上まで50分。下りの時間はもう少し短く済むから、ピストンで2時間あれば事足りるお手軽コースである。

雨引山の山頂は少し開けた空間になっていて、東屋もあるしベンチもある。のんびりとランチを楽しむこともできる。何よりここからの見晴しが良い。筑波山とその麓の町が綺麗に見える。

この山頂で少しばかりゆっくりしたとして……。3時間もあればゆったりと登山が楽しめる。時間と体力に余裕があれば、山の中腹の雨引観音に寄っても良いし、健脚ならば加波山まで足を延ばしたって良い。

その日、登山口から登山道を仰ぎ見ると、思っていた以上に雪が積もっていた。木々や土や岩の茶や緑といった山の色よりも、雪の白さが目立っていた。雪は日の光に当たり、キラキラと光っていた。

御嶽山の登山口。雪がキラキラしていた。

その光景の美しさといったら!

そのまま新雪に足を踏み入れ、と書けばよりドラマチックなのだが、既に靴跡がいくつもあった。

茨城の山において、雪のあとに山に登るのは実はとても良いことが待っていて、この日のようにいつもは見られない雪景色の山に出会えることや、冷えて澄んだ空気のおかげで景色が良く見えるとか、登山客が多くはいないからせいせいと登れるとか。

それを知っている人は、雪が降った後に山に登る。低山だから、それほど危険はない、と思う(低山だからといってなめたらダメだけど)。

雪は山一面を覆っていた訳ではなく、積もっている場所もあれば積もっていない場所もあった。雪化粧をした山の姿と、平時の山の姿を一緒に見ることができて、お得感もあった。

富士山が見えた!(写真ではわかりにくい)

御嶽山の登山道には、いくつか見晴の良い場所があって、そこから栃木の山々だけではなくて富士山を見ることもできた。茨城県民、特に県央地域から北に住む人々にとって、富士山の姿を拝めるだけで、とてもラッキーでハッピーな出来事である。

雨引山の山頂では、前述したとおりのんびりとお弁当を食べてくつろぐ。湯を沸かし、温かいスープを添えて、雄大な筑波山を見ながら過ごすひと時は、日常の嫌なことを全て彼方へ葬り去る力があった。

自然美に興味がない子どもたちは、いつも家でゲームばかりしているのだが、山に来ると違う一面を見せた。

登山道に落ちた木の枝を拾い、それで無邪気に遊ぶ。時折ふざけて走ることもあって危ないと注意するが、子どもの顔に笑顔が見えると心底連れて来てよかったと思った。

そうだ、こういうのが大事なんだ。

自然の中で、遊ぶこと、過ごすこと。

そして、人は自然の中に生き、生かされていることを知ること。

街で日々を過ごしていると、その重要性をついつい忘れてしまう。久しぶりに山に来て、大事なものを山に置き忘れていたことを思い知る。

山を下りて登山口に戻ると、

「なんか落ちてるよ」

と、妻のM子さんが車の近くに落ちていたキーホルダーを拾い上げる。

「あ、家の鍵だ」

もうひとつ大事なものを置き忘れるところだった。

 

雨引山と御嶽山(茨城県)

雨引山は茨城県桜川市にある山で、標高409.3m。山の中腹に雨引観音がある。御嶽山は同じく茨城県桜川市にある山で、標高230.9m。二つの山は筑波連山に含まれている。今回のコースは車で御嶽山登山口→御嶽山→雨引山(ピストン)。JR水戸線の岩瀬駅から徒歩でアクセス可能。

 

御嶽山の登山口。グーグルナビでも表示される。車は数台停められそう。

昨晩降った雪が残る登山道

日の光と雪と登山道のコラボ。きれい!

御嶽神社からの景色。

御嶽神社。

登山道。雪がない場所もあった。

ところどころにベンチがある。

ベンチがあるところは、大抵眺めがよい!

採石場近くのフェンス沿いを歩く。

登山道は整備されているから歩きやすい。

雨引山の山頂直下の階段が長い(きつい)。

雨引山山頂

雨引山頂からの眺め