本のささいな出来事
今より少し昔の話。私たちの暮らしは「本」で溢れていた。
1998年、本屋の数は2万4,237店あったという。当時の市町村数は3,261だから、単純計算では各市町村に7店舗あったことになる。
幼少期は絵本を読み、小中学生は少年マンガに夢中になった。大人になると、朝起きたら新聞を読み、余暇ができれば本の世界に入り浸り、どこへ行くにも文庫本を持っていった。
それが今や。
2026年、本屋の数は9,993店舗と30年で半数以下に激減。市町村数も平成の大合併で1,718に減少しているにも関わらず、各市町村に5〜6店舗になっている。新刊書店が一つもない自治体=無書店自治体は、510以上あるといい、これは全体の市町村の約3割にあたる。
本の代わりにスマートフォンやタブレットを持ち歩き、ページをめくる代わりに画面を指ですぅっとなぞるようになった。確かに電子化は便利である。置き場に困らないし、一つあればそれだけで、いろいろな世界を見せてくれる。
でもな、なんかちょっと違う気がしてしまう、時がある。やっぱり本がいいんだよ、と思う時が。
1枚ずつ頁をめくる楽しみ、読み終わったあとの達成感、何度も読んでボロボロになった紙の愛しさ、ずらりと本棚に並ぶ背表紙の姿にはうっとりさせられ、ずらりと並んだ面陳は芸術的で迫力があって。
このカテゴリでは、読んだ本にまつわる、ほんのささいな出来事を書いている。本の感想、本を読んで思い出した出来事、その本に関わるエピソード、たまに書評っぽいのも。漫画・ノンフィクション・エッセイ・小説などジャンルは様々。
その一冊一冊には、本の内容以外にも、私だけの物語がある。
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