オシャレなリストランテ漫画
茨城県のリアル・リスパラ?
(リアル・リスパラだ!)
そう思ったのは、とある国道沿いのフレンチレストランに入った時のことである。
フランス語の挨拶が店名になっているお店で、一昔風に流行ったであろう外観と看板。
今見るとお世辞にもオシャレとは言えないが、現代とはちょっとずれたセンスが新鮮に映る。
その店の前は何遍も車で通っていて、そのたびに気になってはいたが、何となく店に入るタイミングを逃し続けていた。
店内に入ると、きちんとした身なりをした給仕人(たしか女性だったと思う)が出てきた。
これぞウエイトレスといった服装をしているから、だらしない恰好で入店した私は少したじろぐ。
案内されるがままに席に座ると、ぐるりと店内を見回した。
観光地に昔から店を構えてます、といった感じの内装。
新しさはないが、清潔感がある。
客は家族連れ、老夫婦などが他にいて、落ち着いたムードで食事をしている。
ファミレスとは明らかに違う雰囲気なんだけれど、格式ばった感じもそれほどしない。
今風ではないけれど、「品」があった。
給仕人には男性もいた。
こちらもきちんとした服装をしていて、背筋がしゃきっと伸びていた。
対応もきちんとしていて、紳士な感じがした。
そして、老人だった。
つまり、老紳士だった。
リストランテ・パラディーゾ
オノ・ナツメさんの漫画はオシャレだ。
絵もオシャレだが、ストーリーもオシャレだ。
リストランテ・パラディーゾは、舞台がイタリアのレストラン(ここからはイタリア風にリストランテと書こう)で、主人公はイタリア人の若い女性というのだから、設定からしてオシャレである。
その女性(ニコレッタ。かわいい)が恋するのは「老紳士」というのだから、これまた洒落ている。
舞台のリストランテで働くのは、老紳士ばかり(しかも老眼鏡付)。
これはニコレッタ(かわいい)の母親(レストランのオーナーの妻)の趣味で、老眼鏡紳士に囲まれたいという願望をオーナー(クマみたいで和む)がリストランテの採用条件に「老眼鏡着用」としているから。
離れ離れに暮らしていた母娘の再会から、リストランテで働く人々の過去の話など、オトナな話題でたんたんとストーリーは進むが、それがヨーロッパの映画を見ているような感覚になる。
あんまりヨーロッパ映画見たことないけれど、何となく。
そこがまた、オシャレなんですな。
飲食店で働く人ってかっこいい。
私もリストランテで働いてみたい。
今の仕事がリストラナンテ(リストランテ)されたら、働いてみたいな、と「駄洒落」で締めてみる。
外伝のGENTEもあります。