記念日の贈り物に。PARKER(パーカー)の名入れボールペン
とても大切な夫婦の記念日に、きれいに包装した小箱を子どもたちから手渡された。
「開けてみて」と言われ、包装紙をはぎとると、中からPARKERと描かれた黒い箱があらわれた。
「パーカーだ!」
PARKER(パーカー)は、英国王室御用達、世界で最も愛されるペンと称される筆記具の有名ブランドだ。その歴史は1888年まで遡り、100年以上の時を超えて今の時代も生産を続けている。
にわか文房具好きな私でもその名前は知っていて、文房具屋ではショーウィンドウ越しに「いいなぁ」と羨望のまなざしで見つめ続けていた。
そのパーカーのペンが、今、手元に。
(もしや、万年筆?)
と図々しい期待を抱いて箱を開けると、中から出てきたのはボールペンだった。
(そうだよね(笑))
子どもたちの小遣いでは、万年筆はちょっとばかり高い。
ものによっては10万円を超える(安いのもあるけれど)。
それに、実用性を考えるとボールペンでよかったと思えた。
贈られたボールペンをよく見てみると、ボディーに私のイニシャルが刻まれていた。
「うわー」と声が漏れる。
「好きでしょ? ボールペン」
感動している私の姿を見て、妻が言う。
そうか、妻の仕業か。
さすが、私の好みを良く知っている。
「ありがとう。本当にありがとう」
家族に向けて、心からのお礼を言った。
以来、私はこのパーカーのボールペンを常時筆入れに忍ばせ、ここぞという時(契約書にサインをする時など)に使っている。
このペンで名前を書くたびに、贈られた日のことを思い出し、家族の顔が思い浮かぶ。
「世界で最も愛されるペン」は、私にとって「家族の愛を感じさせるペン」になった。
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