ひとり農家のひとりごと・取材記 4

今月の高萩さん(2019年1月)

 

 

ひとり農家の年末年始

年が明け、1月も終わり。
節分前日の2月2日、高萩さんの家におじゃましてきました。

 

高萩さんの家に向かう途中、今日は何を聞こうかなーと考えておりました。
もっと事前に考えておけよって話ですが、そこはまぁ、置いといて。

そこで浮かんだ一つの疑問がこちら。

 

「ひとり農家」の高萩さんは、年末年始をどのように過ごしているのだろうか???

 

やっぱり、一人で年越し?
それとも、農家仲間でわいわいと?
堅実に、実家に戻ってる?

 

どうなんだろうなぁと思って聞いてみたところ、

 

「30日に地主さんやお世話になった方々に挨拶に行って、大みそかは仕事をしていました(干し芋加工)。夜は……テレビを見ていました(笑)。元日は 仕事をしないというポリシーなので、切羽詰まった状況でなければ、仕事をしません。仕事始めは1月2日からですね。こちらは仕事でも、近所の方はお 正月なので、エンジン音が出ないような仕事をしています」

 

なんと!というか、やはり!というか。

ひとりで過ごしていたのですね。
テレビって、何を見てるんでしょう。
紅白歌合戦? それとも……。

「『ガキの使い』ですね(笑)」

意外…。
そうなんだ、そうなんだ……高萩さんでもガキ使見るんだ…。
NHKとか見てると思ってた…。

「元日は休みとはいえ、スイッチを完全にオフにしないようにしています。車でいうところのアイドリング状態ですね。会社員の時だと7連休とか9連休 とか休めるので、オフモードにしてもいいのでしょうが、農業の場合はそうはいきませんからね。仕事のペースが崩れないようにしています」

スイッチ完全オフにしている私とは大違いだなぁ…。
(今年も仕事のエンジンかかるのに1ヶ月くらいを要した…)

やはり、ひとり農家もとい農家さんは偉大だなぁと感じた一問答でした。

 

パイプハウスを建てる

「ちょうど人手がほしいところでした」

私が高萩さんの家に到着するなり、にっこりと笑った高萩さん。

今からパイプハウスを建てるとのことで、手を貸してほしいとのこと。

やりますよ! 原稿を頂くためならなんでもやります!
一応、私はパイプハウス建ての経験者でありますから。
(農業の学校でちょっとやっただけ)

とハウス建てを手伝うことに。

到着した時は、上の写真の状態でした。

目標は、骨組みを大方完成させるとのこと。

まず、私が手伝ったのは、アンカーを土中に埋め込む作業。

土が柔らかければいいのですが、固いとなかなか埋まらない…。

いきなり重労働となり、これは目標達成まで体が持つかと心配になりました。

どうにかアンカーを4つ(角)に設置完了。

はぁはぁ…。

日頃の運動不足が。

続いて、アーチの部分のパイプを土に差していきます。

これまた地面が硬かったり、土中に石などあると厄介。

ぐりぐりぐりぐり…。

硬い場合は、ねじ込むようにして埋め込みます。

埋め込み終わったら、接続部分をパーツで繋ぎます。

くぉらぁー!らくご舎!
写真ばっかり撮ってないでちゃんと手伝ってるのか!

と思われそうですが、割とちゃんと手伝ってました(笑)。

最後に、横にパイプを5本通して、今日の作業は完了~。

モノづくりで得られる達成感は格別ですな。

やってみて思ったのが、案外簡単にできちゃうんだ!ってことです。

小さいハウスなら、自分ひとりでもできそうです。

 

こうやって、取材がてら農作業のお手伝いをしていると、
農業をしていた頃の自分を思い出します。

躍起になって農業をやっていた頃の自分に再会することで、
今の自分のしていること・挑戦していることへのモチベーションにもつながっていますし、少しでも農業に関わることで「半農半X」的な暮らしも確立できている気がします。

取材という建前ですが、自分自身を成長させるいい機会だなぁと。

家庭菜園の相談もできますしね(笑)。

一石二鳥ならぬ、三鳥にも四鳥にもなっていると思います。

 

1月の高萩さん

さてさて、1月の高萩さんの作業内容をまとめると。

干し芋の加工(メイン)
レンコンの収穫
他、作業

をしていたようです。

干し芋の加工スピードが上がって、今年はバイト要らず。
順調な仕上がりを見せています。

少し食べさせていただきましたが、本当においしい。

口に入れて噛むごとにじんわりと甘くなり、やがて、口の中に広がる薪の香り。
お世辞抜きで、すごく上品な干し芋だと思います。

前回もお伝えしましたが、
高萩さんの干し芋は、内原イオンの直売所「わくわく広場」で販売しています!

ぜひ一度、ご賞味くださいませ。

 

去年までは12月上旬で収穫を終えていたレンコンも、今年は3月まで掘れそうとのこと。

「冬でも蓮田が凍らない場所を見つけたので」

蓮田を掘り起こす順番を変えたところ、こちらも去年までの倍以上の収穫が見込めそう。

 

順調そうで何より!

今後の作業は、
2月中に干し芋の加工が終了。
2月下旬には枯れたアスパラガスの処分。
をやるとのことです。

 

というわけで、今回の取材記もこれにておしまい。
これを書いているのは取材日翌日なのですが、まんまと筋肉痛になっております。

この取材は、運動不足の解消にも役立っているな…。

 

2019年2月 らくご舎

 

高萩さんの野菜が買えるお店

道の駅かつら

那珂川に御前山、懐かしいみんなの田舎、道の駅かつらです。
道の駅かつらは、茨城県の北西、那珂川の辺の豊かな自然のロケーションです。山紫水明の茨城県立自然公園御前山と清流那珂川を望む素晴らしい景勝の地に立地しております。地域で生産された新鮮な農産物や加工品・工芸品などの産地直売品をはじめ、常陸秋そばなどの郷土料理の提供など、地域活性化の拠点として設置されました。

つちっこ河和田

つちっこ河和田(上中妻地区農産物直売所)
Tweet 新鮮な野菜が並ぶ人気ショップ 2000年10月に設立した通称つちっこ河和田は岩間街道沿いにあります。年6回の感謝セールの開催だけでなく、消費者と生産者とが親交を深めようと始まった交流会ではイチゴ狩りや、そば打ち教室などを行ってい