ひとり農家のひとりごと取材記 3

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今月の高萩さん(2018年12月)

 

 

おいしい干し芋、できあがりました

2018年12月29日。

年末も年末、ド年末といった時期に、高萩さんの家におじゃましてきました。
(本当に邪魔だったろうな…)

前回の取材日(11月半ば)から12月末までは、 レンコンの収穫を進め、干し芋の加工といった作業が主な仕事。

前回「今年は4年目で一番いい出来」と称された高萩さんちのレンコンですが、 そのまま「いい出来」を保ったまま、今年分を掘り終りそうです。

レンコンの収穫は12月末で終わりとのこと。

今年、レンコンがいい出来に仕上がった理由は、
「去年蓮田を深く掘ったおかげでしょうね」 と高萩さん。

レンコンは蓮田が深くなればなるほど、形がよくいいものが出来上がります。
(何を隠そう、らくご舎もレンコン農家で働いたことがある!)

去年の頑張りが、実を結んだようですね。

 

また、今年は蓮田のローテーションもうまくいったようで。
写真の通り、高萩さんの蓮田は、1枚だけ冬になると凍ってしまうのです。

今年はこの凍った蓮田をすでに掘り終え、別の凍っていない蓮田がもう少しで掘り終るといったところ。
蓮田が凍るのを見越して、先に掘ったわけですね。

この凍った蓮田、ごらんの通りカチンコチンに見えまして、
こんなものを見せられた日には、「氷の上に乗ってみたい」という衝動に駆られないわけはありません。

(もしかして、スケートができちゃうかも!) なんて、スケートができないくせしてウキウキしながら氷に足を乗せると…。

 

バリン!(氷が割れた音)

ズテン!(転んだ音)

 

迂闊な私は、長靴を履かずに乗ったため、スニーカーがドロドロになりましたとさ…。

さて、気を取り直して高萩さんちの干し芋をご紹介するとしましょう。

 

「紅はるか」を使用している高萩さんちの干し芋は、丸でも平でもなく、三角に切られています。

三角の理由は、
「柔らかい食感を楽しむのに、程よい厚さが三角なんです。平切では物足りないけど、丸干しはちょっと胃に重たい…という人にぴったりです」

 

お手製のドラム缶燻製器でもって薪(杉)を使っていぶしてあるので、杉の風味が香る特性干し芋です。

薪で蒸して、三角に切って、天日干し…して完成。
シンプルな作業ではありますが、すべて手作業なため、量は作れません。

ですが、平切よりは作業時間が短縮できるため、ひとり農家の方にはぴったりのスタイルです。

「量は作れませんが、質は高いです」 と鼻息が荒い高萩さん。

おっしゃる通り、甘すぎなくてとてもおいしい干し芋でした。

お茶のあとは、大根の移動作業をお手伝い。

有機栽培で作った大根が、収穫時期を迎えたのですが、今はレンコンや干し芋の作業で忙しいので売るのは年明けに。

今のうちに掘り起こして、保存しておくのです。

この保存方法が、何とも「これぞ、農家の知恵!」的な匠の業。

収穫した大根を、土の中に埋めます。
こうしておけば、年明けに出荷する際に収穫の手間が省け、一気に作業ができるわけですねー、ふむふむなるほど。

 

さてはて、これを書いているのは年が明けた2019年。 新しい年がスタートしています。
そもそも、この定期取材は「ひとり農家のひとりごと」という本を出版するための取材です。

といっても、書くのは私ではなく、高萩さんですが。

今年は、まず電子書籍として発行したいと思っていますので、発行されたら皆様ぜひご購読を!

 

※追伸
12月のアスパラガスの様子です。

 

2018年12月 らくご舎