夏の夜、動物たちを見ながら(2025/8/10)
昼と夜では別の顔を見せるってよく言うけれど、まぁ何でもだいたい当てはまるもので、何なら人間だってそう言えるくらいなもので、いや、人間は昼と夜だけではなくて、表と裏の顔もあるから余計に複雑な生き物といえるか。
街とか山とか海とか、これらは昼と夜ではまったく別の風景を見せてくれるから、一粒で二度おいしい(古すぎるアーモンドグリコネタ)。見慣れた風景も、昼夜が変わるだけで「いつもと違う」ように見えて、新鮮に感じてしまう。
でも、「道」などは昼と夜で顔が違ってもらっては困る。来た道を帰ろうとしたところが、夜になってしまって暗くてよくわからなくて違う道を進んでしまって迷ってしまう、なんてことが、私にはままある。グーグルマップのナビ使えよって話なんだが、変なプライドが邪魔してなのか、単なる怠惰なのか、自分でもよくわからないけれど、帰りの道はナビをサボってしまうことが多くて、実際にこれを書いている前日にも軽く夜道を迷ってきたところである。
動物には、夜行性の動物ってやつがいる。昼の動物園に行ったところで、夜行性動物は寝てるところしか見られない、なんてのはよくあることで。
茨城県民御用達の日立市かみね動物園でいうと、夜行性のトラは昼に行くと檻の中に籠っていることがあった。レッサーパンダやライオンは薄明薄暮性とのことで、明け方と夕暮れに活動が活発になるらしい。
かみね動物園は通常16時(11月~2月)とか16時半(3月~10月)に閉園してしまうから、当然一般人は夜の動物の顔を見ることはない。つまり、夜行性のトラとか薄明薄暮性のライオンが元気に動く姿は見られない。かみね動物園で私が見たいのはかっちょいいトラとライオンが動き回る姿なのに。
そこに来て「夜の動物園」である。2025年8月9日(土)~14日(木)の間、閉園時間が21時まで延びるというのだ。「今年もやります!」みたいなことが書いてあったから、毎年やってるのかな?
何にしろ、面白そうではないか「夜の動物園」。というわけで、家族で行ってみることに。
園内には明かりが灯されて、ちょっといいムード。昼行性のゾウは檻の中に入ってしまっていたが、サイ(夜行性or薄明薄暮性)やらカバ(夜行性)は元気に動き回っていた。キリン(昼行性)も昼とそんなに変わらずに動いていた気がするが、いつもの行動を把握しているほどにかみね動物園に行ってないからわからんけど。アライグマ(夜行性)は、活発に動き回っていた。シカ(薄明薄暮性)はその場に止まっていてあまり動いてなかった。フンボルトペンギン(昼行性)もほぼ動いてなかったけれど、いつ見てもかわいいと思った。レッサーパンダが元気に動き回る姿を見れたのはよかった(そして、かわいい)。
ライオンはあまり動いてくれなかったが、トラは昼よりは動いてくれて、その勇ましさにちょっと感動。世間を賑わわせているクマはぐるぐると同じところを行ったり来たり動きっぱなしで、そんなにぐるぐるしていたらバターになってしまうよ、と心配になった(ちび〇ろサン〇)。サル(昼行性)は猿山でおとなしくしていた。
ちなみにうちの高校生の次男は「中高生(昼行性)」に分類されるはずなのだが、夏休み期間は夜行性になっている。「夜の動物園」に連れて来れば元気に動くかと思いきや、そんなことはなかった。そもそも、昼だろうが夜だろうが、活発に動くような子じゃなかったな、次男は。
そんな感じで、動物たちの夜の顔を老眼の目にぼんやりと焼き付けることができた。
今度は、動物たちの「裏の顔」も見てみたい(あるのかな?)。




↑寝そべるライオン
↑トラのおしり。