水戸市植物公園を散歩

ウツボカズラに萌え、ラクウショウの気根にときめく(2022/5/15)

「植物園に行きたい」なんて子どもが言うから、水戸市小吹町にある水戸市植物公園に行ってきた。まだ若いのに「植物園」に行きたがるなんて、なかなか良い趣味をしてる……と思ったら「鯉に餌やりたい」だと。以前に水戸市植物公園に行った時に園内の池の鯉に餌をやって、それが楽しかったという。

子どもの動機は不純だが、植物園には私も行きたい。植物に詳しくはないし、育てるのもヘタな私だが、植物いっぱいの中を歩くのは気持ちがいいし、ストレス解消にもなりそうな感じがする。何より「この間の休みは植物園に行ってきた」なんて知的な休日の過ごし方な気がする(所詮私も不純な動機である)。

水戸市植物公園のサボテン。

小吹町の植物園は「植物公園」という名の通り、「公園」の要素もあって屋外は広々としていて散歩できるようになっていて、公園の中に温室があって、そこに植物園らしく様々な植物が育てられている。植物園に行く動機は不純だが、それなりに楽しみもある。奇怪な植物を見るのが好きなのである。

ウツボカズラ(ネペンテス)

例えば、この日も見たウツボカズラ。まず名前がいい。和名の「ウツボカズラ」なんて、名前からして気味が悪い。反面「ネペンテス」とうい学名は何だかオシャレな響きである。私が裏原世代だから、そう感じるのかもしれない。

また、見た目もキモカワイイ(今風?)。コロッと丸みがある可愛らしいフォルムの割に、虫を食べてしまうというギャップに萌える。小吹町の植物園にも、このウツボカズラのコーナーがあって、私一人うきゃうきゃとしていた。

鯉に餌をやって、一通り園内を歩いて気になったものがある。木のコブのようなものだけが、筍のように地表からぽっこりと出ている。枝もなければ当然葉もない。根のようにも見えるし、はたまた岩のようにも見える。しかし、触ってみると木の感触がする。これが、一つだけなら「何かの手違い」で片付けられるが、いくつもいくつも地面から出ているのだ。

ラクウショウの気根

なんだろう、これは。

不思議に思って触ってみたり、写真を撮ってグーグル先生に聞いてみたりするもわからない。その時、私はひらめいた。

「ああ、そうか。これは不思木(ふしぎ)だ。不思議な木だから」

「そうだね」

うまいこと言ったと思ったのだが、ツレには冷たくあしらわれた。

※後で調べてみたら、ラクウショウという木の「気根」と呼ばれるものでした。ラクウショウは湿地に生える木で、湿地帯の地面は酸素が少ないため、地表にあらわれて呼吸するための根だそうです。別名:呼吸根。ちなみにラクウショウは漢字で書くと「落羽松」とかっこいい。和名は沼杉というらしく、これはそのまんま過ぎて味気ない。