茨城県つくば市で人気の登山スポット:宝篋山に登ってきた!
久しぶりの山
かれこれ2年半ぶりに、山に登ってきた。
当時はWEBサイトへ山のコラム(というには内容が乏しく、人気もなかったが)を書いていたので、月に一度か二度は山に登っていたのだが、その仕事がなくなって、山という存在は私の人生から遠い存在になってしまった。
当時はWEBサイトへ山のコラム(というには内容が乏しく、人気もなかったが)を書いていたので、月に一度か二度は山に登っていたのだが、その仕事がなくなって、山という存在は私の人生から遠い存在になってしまった。
【小さな山旅】ビギナーに最適、里山テーマパーク・宝篋山(1) | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト
茨城県つくば市にある宝篋山(ほうきょうさん。通称・小田山)。頂上にある電波塔が目印のこの山は、近年登山者たちの人気を集めている。
もし、また山に登ることがあったら。この山に登ろうと心に決めた山があった。
それが、今回登ってきた茨城県つくば市にある「宝篋山(ほうきょうさん)」である。
それが、今回登ってきた茨城県つくば市にある「宝篋山(ほうきょうさん)」である。
宝篋山は、過去に4度登ったことがあり、今回で5度目になる。
プライベートな登山(学校の遠足や社員旅行での登山以外)で初めて登った山がこの宝篋山で、その時は転んだりバテたりでけっこう辛い思いをしたのだが、多彩なコースと頂上からの展望の良さが気に入って、それから好んで登るようになった。
プライベートな登山(学校の遠足や社員旅行での登山以外)で初めて登った山がこの宝篋山で、その時は転んだりバテたりでけっこう辛い思いをしたのだが、多彩なコースと頂上からの展望の良さが気に入って、それから好んで登るようになった。
何度も登ると、その分思い出が積み重なって余計に愛着がわいてくるというもので、山登りを再開するならこの山でと思っていた。
水戸市のはずれにある自宅から宝篋山までは車で約1時間。
登山時間は3時間もあれば事足りるので、前日の夜のうちに家を出て…なんてことをする必要もない。
私が低山を好んで登っていた理由が、この手軽さにある。
登山時間は3時間もあれば事足りるので、前日の夜のうちに家を出て…なんてことをする必要もない。
私が低山を好んで登っていた理由が、この手軽さにある。
また、山というと夏に登るイメージが強いかもしれないが、茨城の山は冬に登るに限る。夏はとにかく暑いし、虫は出るし、ガスっていて展望も悪い。登山中の雷も怖い。
それが冬に登ると、虫は出ないし、獣も出ない。
寒さは登っていれば身体が自然と温まるし、重ね着をすれば回避できる問題である。
茨城の冬はほとんど雪が降らないし、空気が澄んでいるから展望が驚くほどに良い。
そういう訳だからして、茨城の山に登るのは冬に限るのである。
それが冬に登ると、虫は出ないし、獣も出ない。
寒さは登っていれば身体が自然と温まるし、重ね着をすれば回避できる問題である。
茨城の冬はほとんど雪が降らないし、空気が澄んでいるから展望が驚くほどに良い。
そういう訳だからして、茨城の山に登るのは冬に限るのである。
さて、いざ登るとなると前日の夜から心が弾む。
お気に入りのカリマーのザックを押し入れから探し出し、物置から登山靴を引っ張り出す。
思い入れのある山の道具たちを再び手に取るだけで、わくわくとしてくる。
当日の朝になってもわくわくは続く。
車に乗って山に向かう途中も、流れる景色が新鮮に映った。
朝靄のかかった里山、ゲートボールを楽しむ高齢者たち、ジョギングする野球少年。
見慣れたはずのどこにでもある田舎の風景なのに、この日は旅先の風景のように新鮮に見えた。
お気に入りのカリマーのザックを押し入れから探し出し、物置から登山靴を引っ張り出す。
思い入れのある山の道具たちを再び手に取るだけで、わくわくとしてくる。
当日の朝になってもわくわくは続く。
車に乗って山に向かう途中も、流れる景色が新鮮に映った。
朝靄のかかった里山、ゲートボールを楽しむ高齢者たち、ジョギングする野球少年。
見慣れたはずのどこにでもある田舎の風景なのに、この日は旅先の風景のように新鮮に見えた。
たかだか車を一時間走らせて、標高461メートルの山に登るだけなのに。
早く登りたい、早く登りたいと急く気持ちを鎮めながら運転し、登山口である宝篋山小田休憩所に到着した。
すると、駐車場にはすでにびっしりと車が停まっている。
午前10時に着いたのだが、それでは遅かったのかどうなのか。
しかし、この山はこれほど人気があったっけ?
駐車場をうろうろとしているうちに、朝早く登った人たちが下りてきたのだろう、車が排出し始めてどうにかこうにか無事に駐車することができた。
午前10時に着いたのだが、それでは遅かったのかどうなのか。
しかし、この山はこれほど人気があったっけ?
駐車場をうろうろとしているうちに、朝早く登った人たちが下りてきたのだろう、車が排出し始めてどうにかこうにか無事に駐車することができた。
さあ、今日はどのコースを登ろうか。
宝篋山にはいくつもの登山コースがあるのだが、中でもお気に入りなのが常願寺コースである。
このコースは途中に沢があって、水の流れる音を聞きながら歩けるという癒し系コース。
日々の仕事でやつれた心をリフレッシュするのに持ってこいのコースである。
うきうきした状態のまま、登山口まで続く田園地帯を悠々と歩いた。
宝篋山にはいくつもの登山コースがあるのだが、中でもお気に入りなのが常願寺コースである。
このコースは途中に沢があって、水の流れる音を聞きながら歩けるという癒し系コース。
日々の仕事でやつれた心をリフレッシュするのに持ってこいのコースである。
うきうきした状態のまま、登山口まで続く田園地帯を悠々と歩いた。
しかし、昨晩から続いたうきうきは、そこまでであった。
登り始めて30分くらいだろうか、次第に息が上がってくる。
あれ?おかしいぞ、こんなはずじゃ。
ブランクがあるとはいえ、体力には自信があった。
当時の仕事は営業や編集であったが、今は配達をしていて身体を日常的に動かしている。
仕事を変えてから体重は10キロも落ちた。
要するに、宝篋山くらいならば、汗一つかかずに登ってしまうだろうという自信があった。
登り始めて30分くらいだろうか、次第に息が上がってくる。
あれ?おかしいぞ、こんなはずじゃ。
ブランクがあるとはいえ、体力には自信があった。
当時の仕事は営業や編集であったが、今は配達をしていて身体を日常的に動かしている。
仕事を変えてから体重は10キロも落ちた。
要するに、宝篋山くらいならば、汗一つかかずに登ってしまうだろうという自信があった。
だが、考えが甘かった。
やはり登りはきついし、次第に足が重くなる。
汗が地面へしたたり落ちる。
すれ違う人への挨拶も、億劫になる。
私の自信は登り始めて30分で崩壊して、心のうきうきもすっかりなくなった。
もはや登るだけで精一杯の状態である。
あれれ、こんなはずじゃあなかったのに。
やはり登りはきついし、次第に足が重くなる。
汗が地面へしたたり落ちる。
すれ違う人への挨拶も、億劫になる。
私の自信は登り始めて30分で崩壊して、心のうきうきもすっかりなくなった。
もはや登るだけで精一杯の状態である。
あれれ、こんなはずじゃあなかったのに。
それでも、登り続けていると身体が次第に慣れてくる。
慣れるというか、山に登っていた当時を身体が思い出してくる。
そういえば、登りはいつもつらかったな、と。
そうこうしているうちに、尖浅間山の山頂に着いた。
常願寺コースは、この尖浅間を間に挟むのも良いところ。
ごつごつした大岩の上に立って、つくばの平地を見下ろした。
慣れるというか、山に登っていた当時を身体が思い出してくる。
そういえば、登りはいつもつらかったな、と。
そうこうしているうちに、尖浅間山の山頂に着いた。
常願寺コースは、この尖浅間を間に挟むのも良いところ。
ごつごつした大岩の上に立って、つくばの平地を見下ろした。
尖浅間から先は、尾根道を歩くことになる。
多少のアップダウンはあるけれど、平坦な道が続くので登りと違って身体がぐんと楽になる。
多少のアップダウンはあるけれど、平坦な道が続くので登りと違って身体がぐんと楽になる。
この縦走路がまたいいのだ。
空が開けて陽が差し込み、晴れ晴れとした気分にさせてくれる。
落葉した桜やコナラの間を縫って歩いていると、自然と一体化したような錯覚に陥る。
中には奇妙な形をした木があって、それは本当に奇妙で不思議の国に生えていそうな、おどろおどろしい形をしているものもあって、冒険に出たようなそんな気分にもさせてくれる。
こうして歩いているうちに、あー、山登っているんだな!という実感がわいてきた。
山の中に、ぽつんと一人歩いていると、妙な孤独感がわいてきて、それが妙に心地よくて。
山の中に、ぽつんと一人歩いていると、妙な孤独感がわいてきて、それが妙に心地よくて。
宝篋山さいこーだー!
と叫びたくなる衝動は抑えて。
何しろ、この山一番のお楽しみである山頂がまだ先なのだから。
何しろ、この山一番のお楽しみである山頂がまだ先なのだから。
宝篋山頂上からの眺め
縦走路を抜けると、バイオマストイレがある。
あったあった、このトイレ。
確かこのトイレからすぐが頂上だったはず。
トイレの先を進むと電波塔。
あったあった、このトイレ。
確かこのトイレからすぐが頂上だったはず。
トイレの先を進むと電波塔。
この電波塔は外から宝篋山を見つける時の目印である。
そして、電波塔があるということは、頂上に着いたということである。
頂上は既にたくさんの人で賑わっていた。
山のサークルっぽい団体さん。
老夫婦。
小さな子供を連れた家族。
犬と一緒に登ってきた人。
そして、私のような「おひとりさま」。
老夫婦。
小さな子供を連れた家族。
犬と一緒に登ってきた人。
そして、私のような「おひとりさま」。
何しろ、宝篋山の山頂は広々としていてベンチやテーブルなども備わっているから、過ごしやすい(風は強いけれど)。
持参したお弁当を広げ、バーナーで飲み物を温めている姿があちらこちらに。
バーナーを忘れた私は、持参したカロリーメイトをぼりぼりと食べるくらいで、そのような優雅な山頂の過ごし方はできなかったが、それでもその姿を見ているだけで心が和む。
持参したお弁当を広げ、バーナーで飲み物を温めている姿があちらこちらに。
バーナーを忘れた私は、持参したカロリーメイトをぼりぼりと食べるくらいで、そのような優雅な山頂の過ごし方はできなかったが、それでもその姿を見ているだけで心が和む。
そしてそして、宝篋山の山頂から見る筑波山である。
この日は空に少しのガスがかかっていて、絶景かな絶景かな!というほどの見晴らしではなかったが、それでも近くにある筑波山くらいはそれなりに見えた。
下まで見渡せる長くきれいな裾野、仲良く並んだ双耳峰。
中腹にある観光ホテルなどもそれとなくわかる。
空が澄んでいれば、富士山も見ることができるはずなのだが(富士百景)。
あいにく、この日は前述したとおりガスっており、富士山らしきものは見ることができなかった。
というか、私は宝篋山に登って未だ富士山の姿を拝めたことがない…。
中腹にある観光ホテルなどもそれとなくわかる。
空が澄んでいれば、富士山も見ることができるはずなのだが(富士百景)。
あいにく、この日は前述したとおりガスっており、富士山らしきものは見ることができなかった。
というか、私は宝篋山に登って未だ富士山の姿を拝めたことがない…。
宝篋山とにんたまラーメン
しばらく筑波山を眺めてから、今度は反対側の景色を見るために頂上内を歩く。
反対側には霞ケ浦の土浦港付近が見て取れる。
海のように広がる霞ケ浦を見終わると、山を下り始めた。
反対側には霞ケ浦の土浦港付近が見て取れる。
海のように広がる霞ケ浦を見終わると、山を下り始めた。
下りは登りと違ってラクチンラクチン。
早歩きがいつの間にか駆け足になり、あれよあれよと下っていく。
登りの辛さがまるで嘘のように!
本当に同じ山を歩いているのか、不思議なくらいに!
早歩きがいつの間にか駆け足になり、あれよあれよと下っていく。
登りの辛さがまるで嘘のように!
本当に同じ山を歩いているのか、不思議なくらいに!
足早に下りながら、宝篋山について思いを馳せる。
そういえば、初めて宝篋山に登った時は下りで転んだっけ。
その時はスニーカーで登ったっけ、そのあとに登山靴を買ったんだっけ。
職場の後輩と登った時は、そいつの恋の悩みや進路の悩みを聞きながら登ったっけ。
一人で登った時は、帰りに近くのラーメン屋でラーメンを食べたっけ……。
そういえば、初めて宝篋山に登った時は下りで転んだっけ。
その時はスニーカーで登ったっけ、そのあとに登山靴を買ったんだっけ。
職場の後輩と登った時は、そいつの恋の悩みや進路の悩みを聞きながら登ったっけ。
一人で登った時は、帰りに近くのラーメン屋でラーメンを食べたっけ……。
そのラーメン屋はたしか、にんたまラーメンだったっけ。
塩ラーメンとか好きだったな。
チャーハンセットとかにしちゃってね、何しろ山登りの後だからお腹ぺこぺこで。
漫画を読みながらラーメン食べるなんて、ちょっと行儀の悪いことしちゃったりして。
塩ラーメンとか好きだったな。
チャーハンセットとかにしちゃってね、何しろ山登りの後だからお腹ぺこぺこで。
漫画を読みながらラーメン食べるなんて、ちょっと行儀の悪いことしちゃったりして。
ラーメン、ラーメン、ラーメン……。
いつしか頭の中はラーメンで埋め尽くされていく。
そして、下りの道の途中にある展望所から、その「にんたまラーメン」の姿を確認すると、その想いは爆発した。
いつしか頭の中はラーメンで埋め尽くされていく。
そして、下りの道の途中にある展望所から、その「にんたまラーメン」の姿を確認すると、その想いは爆発した。
「ラーメン食べたい!」
山の風情を楽しむのはそっちのけ。
早く下山してラーメンを食べたいという一心で、山を駆け足で下る。
早く下山してラーメンを食べたいという一心で、山を駆け足で下る。
そのせいか、下りは1時間足らずで下山完了。
靴を履き替え、念願のにんたまラーメンへ。
靴を履き替え、念願のにんたまラーメンへ。
んー!これこれ!
ドライブイン併設のチェーン店なので、ラーメン通の人から見ればさほどおいしくないのかもしれないが、私にとって宝篋山のあとに食べるラーメンは、今まで食べたどんなラーメンよりもおいしく感じた。
宝篋山とにんたまラーメン。
茨城を代表する名低山と、同じく名ラーメンチェーン店。
この二つの「食べ合わせ」はバッチリである。