ライ麦畑を散歩して(取材日:2019/12/15)
10月半ば~12月半ばの高萩さん
♪だーかーら キライだよ
♪こんな日に出かけるの
♪人がやたら歩いてて 用もないのに
by ユニコーン(雪が降る街)
年末になると、自然と口ずさんでしまうのがこの歌です。
仕事で運転していると、本当に人がやたら歩いていて…というよりも、茨城県なので車がやたらと走っていていつもは起きない渋滞が起きたり、何だかそわそわとしたり。
そう、12月です、師走です、年末です。この原稿を書いているのは、年末も年末、ド年末の大晦日の夜。紅白もろくすっぽ見ずに、大晦日らしいこともせずに、明日は朝から初詣!なんて予定もなく、ブログの記事を書くという大晦日を過ごしています。
最近仕事を変えたこともあって、12月の終盤から怒涛の忙しさ。冬休みは世間様よりも少し遅く本日大晦日からということもあって、ぐったりと過ごさせていただきまして。そういう訳だから、今月15日に取材してきた高萩さんの記事を書くのが今日になってしまったのであります。年内の取材は、年内のうちに…と思い、大晦日だろうと何だろうとお構いなしに、机に向かってこれを書いているところです。
さて、私のことはさておき。
城里町の高萩さんの近況でございます。
前回高萩さんの家を訪問したのが、10月。
それからの高萩さんはというと。
今年は台風の当たり年。台風15号、19号と立て続けに関東地方を襲ったのは、記憶に新しいところです。
高萩さんの住む茨城県・城里町も、台風19号により甚大な被害を受けました。
未だ、その傷が癒えていない農家さんやお店もあります。1日でも早い復旧を心からお祈りいたします。
11月といえば、第2回庭先カフェの開催ですね。今回はブレケル・オスカルさんがゲスト出演するなどして、イベントしての成熟具合を見せてくれました。
高萩さんは庭先カフェを運営する「チャレンジしろさと」の代表も務めています。野良の合間にそんなことまでしてしまうなんて。頭が下がる思いです。
そして、今月の高萩さんは。
4年目の去年に初めての黒字化したレンコン栽培。5年目を迎えた今年の冬は、暖冬の影響でレンコンの収量が少なく、サイズも例年よりも小ぶりになっているとか。夏場の日照不足も響いているようです。
ですが、味は年々良くなっているとのこと。今年のレンコンをいただきましたが、確かに甘さが増していました。お正月はレンコンの販売がピークを迎えるので、今年も黒字になって欲しいものです。
そして、この日も作業をしていた干し芋の加工。以前にも書いたかもしれませんが、高萩さんが作る干し芋は他とはちょっと違います。
収穫したサツマイモは、自家製のドラム缶で燻されるのですが、このドラム缶が肝。芋のエキスがドラム缶内を循環し、芋に香を付加しているのです。薪には杉を使用しているので、木の香もほんのりとして、程よい芋の甘さが口の中に広がります。
本日は、ちょこっと加工中の芋をつまみ食いさせていただきましたが、ん~~~!甘くておいしい!
これは完成が楽しみです。
農らく路を散歩
取材当日、高萩さんの家に到着すると、
「今ちょっと手が離せないので、その間圃場を先に見てもらっていいですか」
と高萩さん。
いやいや、すみません、お忙しいところを私の趣味に付きあわせて。
そうですよね、何せ「年末」ですものね。
と、私はカメラ片手に高萩さんの畑「農らく路」を見て回ることにしました。
まずは、アスパラガスのハウスから。
今年の収穫を終えたアスパラさん。
黄色く変色してしまって、変わり果てた姿に…。
でも、春になるとまた緑の元気な姿になるんですから、植物ってすごいです。
「植物ってすごい」といえば、このハウス内などにも生えている雑草くんたち。
もう12月だというのに、まだまだ緑です。
次に高萩さんの蓮田を見学。
あれ? 収穫終わってる?
と思いましたが、カラ刈後だから葉が見えない状態なんですね。
先に書きましたが、まだレンコン収穫は続いているようです。
画像右端に見えるのは、マコモダケ。こちらはすっかり枯れてしまっていますね。
ぐるりと歩いて、ライ麦畑。
あれれ? ライ麦なんて作っていたっけ?
どうやらこのライ麦は緑肥にするらしいです。
ライ麦といえば、サリンジャー。
「ライ麦畑でつかまえて 」はアメリカ青春文学の金字塔でございます。
そして、サリンジャーといえば、大好きな「フラニーとゾーイー 」。
これは、私の読んだ本の中でもベスト3に入る傑作でございまして……以下略。
この日はとても天気がよく、畑を散策していても気持ちがよかったです。
寒かったですけれど。
そして、今日は久々に農作業のお手伝いもしてきました。
作業内容は、サトイモを掘り起こして、別の場所に移動・保管するというもの。
去年は作業を終えた後、腰が痛くなったのですが。
今年は去年までのらくご舎とは違います。
腰が痛くならない! 作業スピードも「速いですね」と高萩さんに褒められた!
それもこれも、転職先の仕事のおかげです(けっこう肉体労働なのです)。
同じ肉体労働でも、やはり農作業はやっていてちょっと違います。
屋外で土に向かって作業するせいでしょうか?
作業をしていて「気持ちよさ」があります。
「お手伝い」で気楽な立場だからかもしれませんが(笑)。
さて、大晦日です(大事なことなので二度目)。
今日は高萩さんは何をしているのでしょうか?
去年、取材した時に年末年始の過ごし方を聞いたところ、
「30日に地主さんやお世話になった方々に挨拶に行って、大みそかは仕事をしていました(干し芋加工)。夜は……テレビを見ていました(笑)」
と話していましたが、今年は如何に。
そういえば、以前に取材させていただいた涌井先生が新しいお店を開いたそうな。
取材時に話していたことを、早くも実現してしまうなんて、さすがの一言に尽きます。
お店は、予定通りのオーガニック専門店。笠間市の「まちの駅」内に店舗がありますので、皆様もよろしければ一度のぞいてみてください。
というわけで、何とか年内に脱稿。
来年(といっても、あと数時間後)は、当ブログも進化していければいいなと思います。
涌井先生のように、有言実行しなければ!