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【水戸】麺や 結にて台湾まぜそばを食す【らーめん】

コト
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まぜそばを食べて心和んだ土曜の昼

まぜそば食べたい!

土曜の会議の前日の夜。
私とHとTさんは、会議の準備やら何やらで夜中まで職場に残っていた。

「会議終わったら、みんなでごはん食べに行きたいですね」

仕事がある程度片付いた時、私はTさんにそう言った。実は、その直前にMさんに同じことを提案し、「いいね、行こうよ」という話になっていたのだ。

「俺は行かないよ」

Tさんはいつもそのように言う。この時も同じだった。でも、私はメゲナイ。

「行きましょうよ。ラーメン食べたいです。まぜそば」

Tさんの発言を無視して、話を進める。Tさんはラーメン好きだから、ラーメンならば、一緒にランチに行くかもしれない。そんな風に思ったのもあるが、単純にラーメンが、特にまぜそばが食べたかったのもある。

「ラーメンか」

Tさんは乗り気になったようで。〇〇か? ●●は■■がうまいぞ! なんて、近場のラーメン屋の話になる。一緒にいたHもラーメン店に詳しくて、ああ、そこ行ったことあります、おいしいですよね、なんて具合に中年男性3名が、夜の職場でラーメン話に花を咲かせる。

ラーメンの話をすれば、ラーメンが無性に食べたくなる。頭の中は「ラーメン」と「まぜそば」でいっぱいになる。翌日の会議の件など、もうそっちのけである。

さて、土曜の会議の朝がやってくる。その週はお盆休み明けの一週間で、身体がただでさえ鈍っていたのに加え、連日30℃を超える猛暑日が続いたものだから、私の身体はすっかり疲弊していた。その上に、土曜出勤で会議である。何やら発表もしないといけない。そんなこんなで、私は肉体的にも精神的にもすっかり参っていた。会議に挑むモチベーションがまるでなかった。

そんな時こそ、食べもののことを考えよう。

会議が終われば、おいしいまぜそばが待っている。そう思ったら、会議へのモチベーションも上がり、少々だが疲れも癒された。

さて、どうにかこうにか会議を乗り越えて。

さあ、まぜそばだ。みんなでまぜそばを食べに行こう。このために、今日は頑張ったのだから!

しかし、昨日了承を得ていたMさんは「予定が入って行けない」とまさかのキャンセル。
昨晩ラーメン屋の話で盛り上がったTさんも「仕事が終わらないから」とやっぱり行かない。
他の先輩も「今日は嫁とごはんの予定が」。
では、相棒のHは……「つけめん食べたい」。

なんだ? なんだ?

まぜそばのために、今日という日を頑張ったというのに。
まぜそばのおかげで、会議も寝ずに終えられたのに。
まぜそばの存在が、どれだけ今日の私を勇気づけてくれたことか!
私はまぜそばが食べたいのだ、まぜそばが!

Tさん「まぜそばなら、結(ゆう)がいいんじゃない? まぜそばで有名だよ」

私に対するせめてもの償いか、Tさんはまぜそばのおいしいお店を教えてくれた。そして、つけめんが食べたいと言うHを無理矢理引っ張って、水戸にある「麺や結」でまぜそばを食べることになった。

いざ、念願のまぜそばを。
「麺や結」は、以前に「まぜそば一心不乱」という名前のラーメン屋で、その時に一度行ったことがあった。どうやら名前が変わったようだが、今はそんなことは関係ない。とにかく、まぜそばが食べられればいいのだ。

食券を買おうと券売機の前へ。しかし、まぜそばにも種類がいろいろとあるようで、何を頼むべきか迷う。

台湾まぜそば、坦々まぜそば、塩油そば……などが並んでいる。どれだ、どれを食べるのが正解なのだ? せっかく有名なお店に来たのだから、その店の代表的なものを食べたい。でも、下調べをろくにしていないから、何が「結」の名物なのかわからない。券売機にもそれらしきことは書いていないし。

券売機を前に悩む私。決めてとなったのは、味玉台湾まぜそば(追い飯付き・950円)の写真であった。

麺が見えないくらいにたっぷりとのせられた具。
ミンチ、ネギ、玉ねぎ、味付け卵に鰹節に海苔。
そして、ミンチの上には卵の黄身が。
なんと、卵が二つも乗っているではないか。
ミンチが何よりおいしそう。

これだ、これしかない。何か、名物っぽい! 券売機の左上に写真が載ってるし!(人の目の動きって、左上から横へ流れるっていうし)そう思って、私とHは「味玉台湾まぜそば」を注文した。(ニンニクはなしで!)

さてはて、私たちの席に届けられた味玉台湾まぜそばなるものを食べるとしようぞ。豪快に具材と麺を混ぜ始めるH氏。それに倣って私も混ぜ始める(いまいち、食べ方を把握していない)。ほどよく具と麺が混ざったところで、つるつるっと口へ麺を運ぶ。
うむ、ちょい辛い。
でも、おいしい。
麺は太麺。なんでかな、蕎麦もラーメンも太いのが好きである。

その後も、Hと仕事の話やら何やらをしながら、ずるずるずるずるっと麺をすすり続ける。
ああ、幸せだ。念願のまぜそばを食べている。
ちょっとした辛さが、何となく疲労回復に効きそう。
さらに、ずるずるずるずる。
麺をほとんど食べ終えて、赤い汁が少し残る。
ここで、追い飯を頼んで、ごはんを投入。
そして、今度は汁とごはんを混ぜる、混ぜる。

私「Hさん、混ぜるのうまいっすね」
H「そうか?」
私「納豆もごはんと混ぜる方ですか?」
H「いや、混ぜない」
私「自分もそうです」

などと、どうでもいい会話が弾む。まぜそばの汁とごはんを混ぜる様子を見て、ごはんに納豆をかけた後、さらにそれらを混ぜ合わせて食べる絵を連想した(親父が昔、こうやって食べてたな)。食べる前は、「疲れた、疲れた」としか言わなかった私が、まぜそばを食べたことで、すさんだ心が途端に「和やか」になったようだ。

いやはや、おいしかった「麺や結」のまぜそば。何故、こんなにうまいのだろう。そもそも、まぜそばっていつからあるのだ? 誰が考えたのだ?

家に帰り、まぜそばのルーツが知りたくなってネットで調べてみる。
すると、愛知県名古屋市の「麺屋はなび」というお店が発祥地のようで。

なるほど、道理で「和やか」になったわけだぎゃ。

麺や結の概要

住所:茨城県水戸市元吉田町848-1
営業時間:11:30~14:30 18:00~20:45
定休日:月曜・火曜
※営業時間・定休日は変更となる場合があります。