三角ホーで雑草をひたすら刈る!狩る!
新しい三角ホーの使い方を編み出す
ある日、友人から草刈りを頼まれた。
山に行く予定もなくなったし(夕立が心配で)、どうれ、いっちょやったるかと引き受けた。
待ち合わせ場所で合流し、草刈りに重要な道具がないことに気付く。
「あれ? 刈り払い機は?」
「ないよ。その代わり、これ」
そう言って友人が差し出したのは「三角ホー」であった。
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「いや、ないだろ。それは」
その友人に草刈りを頼まれたのは今回だけではなかった。
以前に草刈りを頼まれた時も、三角ホーで挑んだがものの見事にくじけた。
その後、刈り払い機でリベンジに成功したものの、三角ホーで広い面積を草刈りするものではないという教訓を得たはずであった。
それなのに、それなのに。
また三角ホーかよ!
しかも、刃が少し錆びてるじゃん!
「いや、今回は草そんなに伸びてないから。それに面積小さいし」
(本当かよ…?)
いまいち、友人の言葉が信用できなかったが、草を刈るべき場所に向かった。
草刈り場に到着すると、敷地の中央部に元気に草が伸びていた。
(結構草伸びてるじゃん…結構面積広いじゃん…)
依頼者に対して怒りの眼差しを向けたが、怒っている場合じゃない。
依頼を引き受けたからには、如何なる条件であれ遂行するのがプロである(いつ草刈りのプロになった?)。
私は三角ホーを手に、戦地に向かった。
敵はヒエのような草。
長いもので地面から1mくらいは伸びていただろうか。
標的に向けて三角ホーを振りかぶり、振り下ろす。
小刻みにその行為を繰り返して、草を刈る……というか、狩る。
ざっざっざっ!
しかし、草刈りを始めて5分でバテる。時節は5月末だが気温は25℃を超え、7月中旬並みの気温である。
しかも、雲がほとんどない好天。10分も草を刈れば、汗がだらだらと滴り落ちて、要休憩の状態になる。
いかん、こりゃあ熱中症になってしまう、と早速水分をとりにいく。水を飲みながら、戦果を確認すると……。
1/5程度しか終わっていない。これはけっこうな難敵だ、と覚悟を決める。
そしてまた、三角ホーを手に戦地に向かう。刈れども刈れども、草が減っている気があまりしない。対して、私の体力はみるみるうちに削られていく。
このままじゃいかん。ヒエみたいな草に負けてしまう。やはり刈り払い機がないとダメなのか……。立ちはだかる雑草を前に、くじけそうになる私。
否!
冷静になれ。こんな名前も知らぬヒエみたいな草に負けてたまるか。
と、深く息を吸い、ゆっくりと吐き出す。
(呼吸だ。草の呼吸だ。鬼殺隊の一員になったつもりで、鬼(草)を刈るのだ)
呼吸を整えると、少しだけ身体が楽になり、力がわいた。そして、名案が思い浮かぶ。
敵のヒエみたいな草は、数はそこそこ多いがそれ自体が厄介ではない。一回の三角ホーの攻撃で、その範囲の草はほとんどが刈り取れる。比較的、刈りやすい草だ。けれども、数が多くて気温が高いから、体力が続くかどうかが問題なのだ。ならば、疲れない方法でやればいいのだ。
草の呼吸により、息を吹き返した私は、それまでの三角ホーの使い方とは全く違った方法を思いついた。今までは、三角ホーの刃を寝かせた状態で体正面に小さく突き出し、身体の方に引っ張って草を刈っていた。引く時に幾分力を入れて、なるべく小刻みにその運動を繰り返していた。
だが、この方法だと少々疲れるので、三角ホーの刃の重みと振り子の運動による反動のみで草を刈ろうと思った。今までは三角ホーを「縦」に動かしていたが、今度は「横」に「振る」イメージである。
「ほうき」でゴミを掃くような動きだ。この動きだと、ほとんどまったく、力を使わないで済むから疲れない。それに、刈り払い機を使用した時の足の動きを加える。左足を半歩前に出した状態を基本とし、三角ホーで振り払うごとに左右の足を一歩ずつ前進させる。
これにより、草を刈る動きと、移動の動きがほぼ同時に行える。
名付けて、「草の呼吸 弐ノ型(にのかた)三角砲振り子払い」である。(最近、鬼滅にハマったにわかです)
この方法は、意外と、本当に意外と!楽に草を刈れた。疲れないし、それなりに速い。しかもけっこう広範囲に草を刈れる。最初の方法が単敵向きの刈り方だとすると、この「三角砲振り子払い」は複数向きの刈り方のようだ。それから20分ほどで、鬼…じゃなく草をほぼすべて刈りはらった。
仕上げは除草剤。
近くのニトリで顆粒タイプのものを購入し、散布する。
これぞ、「草の呼吸 参ノ型(さんのかた)粒粒舞(りゅうりゅうまい)……」。
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草刈りの記事