プロモーション有

夏はつくばへ、ブルーベリーを狩りに

コト
スポンサーリンク
スポンサーリンク

暑い暑い夏にだって「狩り」は楽しめる。つくば市のブルーベリー・ピクニックでブルーベリー狩り(2024/7/7)

ブルーベリー・ピクニックでブルーベリーを狩る。写真は先客の親子

気が付けば、七夕。

梅雨が明けきらぬうちに真夏のような、いやもはやアフリカとかどこか別の気候の国のような気温の高い日々が続いていた。こんな日はクーラーの効いた部屋で寝そべっているに限る。その行為がさらに温暖化を進めている可能性があろうとなかろうと、もはやそんなことを言っている余裕もないから、そうするしかない。だって、環境省が熱中症警戒アラートなど発令して、そのように勧めるんだもの。

だからといって、せっかくの日曜日にそのような過ごし方をするのはもったいない。とはいえ、海は混雑してそうだし、山は遠くの高山まで行かねばならない(夏の低山なんて暑苦しくてイヤダ)。すなわち、どちらも億劫である。

そうだ、狩りがしたい。いちご狩り、りんご狩り、そんな類のことがしたい。自然の中で、自然に触れて、おいしさを感じて、休日を満喫したい。そう思ったが、この季節(7月)、いちごもりんごもシーズンオフである。そこで白羽の矢が立ったのが、ブルーベリーであった。

「茨城 狩り 夏」と検索してひっかかったのがブルーベリー。ぶどうみたいだけれどツツジ科のブルーベリー(ぶどうはブドウ科)。青くて丸くて甘いブルーベリー。目に良いと言われるブルーベリー。茨城県つくば市は日本三大ブルーベリーの産地と言われているとか。

という訳で、行先は茨城県つくば市のブルーベリー・ピクニックに決めた。何故なら、ピクニックという語感が可愛らしかったから。

ブルーベリー・ピクニックに着くと、出迎えてくれたのは犬だった。洋風なオシャレ小屋の扉を開けた途端、さっそうと飛び出してきたジャック・ラッセル・テリア。元気なテリアくんは庭を駆け回り、私たちに愛想を振りまいたあとに、さっそうと小屋に戻っていく。店員さんに「ブルーベリー狩りはあっちの畑だよ」と道を教えられ、狩猟場に移動した。

受付を済ませ、説明を受ける。

「青い実が熟しています。触ってみて、ポロッと採れるのが完熟なのでそれを採ってくださいね」

籠を手に持ち、意気揚々とブルーベリーを狩り始める。最初は恐る恐る採っていて、一個採るのに時間がかかったが、慣れてくると素早く収穫できるようになる。青い実の束を見つけたら、片手でふわっと包み込み、瞬時にどの実が採れるかを感触で判断して、指をちょろっと動かすとポロポロと実が採れた。

それを移動しながら繰り返す。探して採って、探して採って。これは「作業だな」と思った。農園側は、体験と称して作業をしてもらい、金を得る。客側は、それを嬉々として受け入れ、金を払う。互いに利があるwin-winの関係。素晴らしきかな、観光農園のシステム。

と観光農園のシステムに関心していたら、一緒に来ていた家族の存在を忘れてしまっていた。ふとその方を見ると、ぐったりした様子の妻、子ども1、子ども2が。

「暑くてブルーベリーどころじゃない……」

それもそのはず、この日のつくば市の最高気温は35℃ごえ。ブルーベリーを狩り始めたのは午前中だが、その時点で30℃をこえていた。

けれども、せっかくつくばまでブルーベリーを狩りに来たのに、暑さに参っていては勿体ない(大人一人1,200円支払っているし)。ここは一家の長である私が、皆の分まで挽回せねば、とひたすらブルーベリーの収穫に励む。

青い実を見つけては採り、見つけては採りを繰り返し、時折、採ったブルーベリーを口の中に運び、水分補給(おいしい)。あれ、この作業はトマトの収穫に似ているな(元・農業従事者)。トマトの収穫もくそ暑いハウスの中で、熟したトマトを見つけては採って見つけては採って……時折トマトを食べて水分補給(おいしい)。農作業に励んでいた頃の淡く切ない思い出に浸りながらひたすらブルーベリーを摘む。

制限時間の40分が過ぎる頃には、額から汗が流れ、身体中汗びっしょり。肉体労働をたっぷりした充実感が得られはしたが、籠の中のブルーベリーは底の方にちょっと溜まっているだけ。ブルーベリーは実のサイズが小さいから、嵩が稼げないのか、それとも私が食べ過ぎたのか。

青果(ブルーベリー)の実は熟していたが、狩りの成果は未熟なものに終わってしまった。

 

カゴいっぱいに採ったつもりが……

 

ブルーベリー・ピクニック(つくば市)

ブルーベリー・ピクニックの看板

2008年7月にオープンした農薬を使わず、有機肥料でブルーベリーを栽培している農園。園内には約40品種のブルーベリーが植えられている。ブルーベリー・ピクニックでは、主にハイブッシュ系とラビットアイ系を栽培。園内でのブルーベリー摘み取りやブルーベリーの宅配や、新鮮なブルーベリーを使ったジャムやソースなども販売していて、ブルーベリーのアイスやかき氷も食べられる。早朝には犬を遊ばせながらのブルーベリー摘みも可能。

○ブルーベリー狩りの期間
6月上旬から8月下旬

○ 定休日
月曜定休(祝日の場合は翌火曜が休業)

○ 営業時間
午前8:00~12:00 午後13:00~16:00(入園受付は15:00まで)
早朝 6:00~8:00は、前日16:00までに要予約

○ 料金
食べ放題(40分)&摘みとり(250円/100gで買取り)
大人1200円、小学生1000円、3歳以上800円
(大人500g 小学生400g、3歳以上300gの摘みとりで100g分の料金をサービス)

○ ホームページ
http://www.tsukuba-blueberry.net/

※2024年7月の情報です。

ブルーベリーについて

赤い実は熟していない。青いのが熟している。目に良いとされるアントシアニンが豊富に含まれているのは有名

北アメリカ原産の低木果樹。果実は生育段階に伴い、緑>赤>青へと変化する。成熟すると紫黒色になり、表面に白い粉(ブルーム)を被る。なので、お店でブルーベリーを見つけたら、白い粉がふいているブルーベリーを買うと良い。

海外の主な産地は、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、チリで、生産量が一番多いのはアメリカ。

国内では、長野、東京、群馬の順で生産量が多い(2018年)。茨城県の生産量は全国9位。

日本では、1960年代にアメリカらブルーベリーを輸入して東京都で栽培がスタートした。日本で初めて農産物としてブルーベリー栽培がおこなわれたのは、1968年(東京都小平市)。

ブルーベリー・ピクニックからの眺め。つくばには筑波山があるけれど、広大な平地も多い

茨城県内では、つくば市の他、かすみがうら市や小美玉市、常陸大宮市などで栽培が盛ん。つくば市では、日本最大の生産量を誇っていた芝生の生産に限りが見え始め(バブル崩壊の影響)、芝生の転作としてブルーベリーが選ばれた。

つくば市の気候がブルーベリーの栽培に適していて、平らな土地が広大にあることが選択の理由。その後生産が拡大し、2000年にはブルーベリー産地シンポジウムの会場となるなど、全国的なブルーベリーの産地として知られるように。つくば市(茨城県)・小平市(東京都)・北杜市(山梨県)は「日本三大ブルーベリーの地」と呼ばれる。

ブルーベリーの食べ方

ブルーベリー・ピクニックには赤色の品種もあった

・皮ごと生で食べる
・加工してジャムにする
・乾燥させてドライフルーツに
・冷凍させれば長持ち