石岡で人気のラーメン店「がんこや かるがんラーメン」の向いにある、「千代田しらかばラーメン」で超熟味噌ラーメンを食べて来た。
看板商品は?
茨城県石岡市の千代田石岡I.C近く、国道6号沿いにあるラーメン屋……といえば、「がんこや」を思い浮かべる人が多いのではなかろうか。梅干し・大根おろしが入った「みぞれラーメン」で有名なあのお店である。創業は1994年というから30年近くも営業している老舗ラーメン屋だ。
若かりし頃、友人に「うまいラーメン屋があるんだよ」なんて誘われて、一緒に夜中のドライブがてらラーメンを食べに行ったのを思い出す。あの頃は確か20代前半。東京から茨城に戻った頃であったかと思う。ああ、若かった若かったと過ぎ去りし過去を懐かしむ……とその記憶の片隅に、もう一軒のラーメン屋の姿がかすかに見えた。「がんこや」の道路を挟んで反対側、お世辞にもあまりキレイとは言えない店構えのラーメン屋の姿が。
とある日の夜中の職場内。またしてもラーメン談議に花が咲く。どこそこがうまいだのとラーメン好きのTさんが楽しそうに話している。職場は水戸市にあるから、自然と水戸市内のラーメン屋の話になるのだが、その日は珍しく石岡市方面の店まで話が及んだ。
「6号沿いのがんこやってうまいですよね」とMさんが言うと、「うまいね。うまいけど、あそこの反対側にあるラーメン屋知ってる?あそこがめちゃくちゃうまいんだよ」とTさんが言う。
(あっ)と記憶の片隅にあったラーメン屋の姿が思い浮かぶ。(あのラーメン屋のことだ)
Tさんは続ける。「あのラーメン屋、がんこやの向かいにあるのに、ずっと営業してるよね?人気店の近くで長く続けられるなんて、それだけうまいって証拠だよ」
なるほど。一理あるかもしれない。
ラーメン談議のすぐ後に、仕事の研修で牛久まで行く機会があった。
「ちょうどいいじゃん。『しらかば』に行ってきなよ」とMさんに言われる。「しらかば」とは、例のがんこやの向かいのラーメン屋のことだ(正式には千代田しらかばラーメン)。そういや、研修先まで行く道の途中に「しらかば」はあるな。この店は何度も通り過ぎているのに、一度も行ったことがない。Tさんの言葉も気になるし、いい機会だから行ってみよう。
…というのが、この千代田しらかばラーメンに行くことになったきっかけである。
さて、研修日当日。長く険しい研修(長時間の座学は堪える)のあとに、「しらかば」に行ってみた。
(何がうまいのだろう、名物なのだろうか)
初めて行くお店は、やはり下調べをしないといけない。初めての際はその店の看板料理を食べたい。が、まんまと下調べを怠った私は、何が看板料理かわからぬままに店に足を踏み入れてしまう。
店内は、思っていたよりも小奇麗で(失礼)、壁には雑多な感じでオススメメニューが貼られている。しかし、メニューの数が多いこと多いこと。壁に貼られたメニュー以外にもホワイトボードにも書いてあり、さらには卓上にオーソドックスなラーメンメニューがある。値段もラーメン(塩・醤油・みそ)650円とオーソドックス。店内の雰囲気は、ラーメン屋というよりは居酒屋、もしくは定食屋っぽい。でも、その雰囲気が下手にきれいな店に行くよりも心地よい。
では、注文である。
何を食べるか決めていないので、ひとまず卓上のメニューから選ぶ。「俺はタンタンメンがいいな」一緒に来ていたH氏はあっさりと決めた。私は……。メニューを見ても看板商品らしきものがわからない。こういう時は、店員さんに聞くのが一番である。
「オススメは何ですか?」
「味噌ですね」
じゃあ、ねぎみそなんて今の気分にぴったりと「ねぎみそラーメン」に決める。空腹だったもので、他にも何かもうちょっと食べたいと思い、Bセット(注文したラーメンにごはん・煮込み・おしんこが付いて950円)にした。なお、細麺・太麺と選べるようで、蕎麦でもラーメンでも太いほうがいい私は太麺を頼んだ。
届いたねぎみそラーメンを早速いただく。麺はいい感じに太い。ずるずるずるずると麺をすすって口の中に押し込む。うむ、うまい。空腹は最高のスパイス…なんて言っちゃいけないが、それを差し引いても普通にうまいと思う。最近の風変りなラーメンではなく、至って普通のラーメンなのだが、それがまたシンプルでよい。
続いてスープをじゅるり。おっと、これは絶秒な味わい。薄めの味噌味で、ちょうどよい味わいだ。全部飲み干すと身体に悪いとわかりつつ、きれいさっぱりスープまで飲み干してしまった。
腹も膨れて退店。去り際に店の看板を見ると、「超熟味噌」と書いてあった。
看板商品は、その名の通り店の看板に書いてあった訳だ。
店舗詳細
店名:千代田しらかばラーメン
住所:茨城県かすみがうら市下土田477