埼玉・ペンギン・ハイウェイ(埼玉県こども動物自然公園を散歩)

正月に埼玉までペンギンを見に行く(2022/1/2)

ペンギン

埼玉県こども動物自然公園のフンボルトペンギン

高速道路(圏央道)を使って、埼玉県こども動物自然公園にペンギンを見に行った。
森見登美彦さんの小説とは何の関係もない、しょーもないタイトル伏線回収の出落ちである。

道中の圏央道からは富士山がキレイに見えた。ほぼ真正面に富士山を見ながら走る区間もあった。この時点で感動である。車内で一人はしゃいだ。また、富士山は茨城県内からもキレイに見えた。同じ茨城県でも、県南ではこんな風にもキレイにくっきりと富士山が見えるのか、と驚いた。茨城県南は東京近いし富士山見えるしで、県央・県北とのギャップを感じる。

埼玉県こども動物自然公園に到着するなり、ペンギンがいる場所へ向かった。ここはペンギン・ヒルズという名称が付いており、ペンギンで有名な動物園らしい。鳥インフルエンザの影響で、通り抜けができないようだったが、ペンギンが泳ぐ姿を間近に見ることができた。

森見さんの小説「ペンギン・ハイウェイ」に登場するのはアデリーペンギンという種類のペンギンであるが、ここにいたのはフンボルトペンギン。アデリーは文句なしにかわいい。黒い瞳の周囲は白色をしていて、まるでイラストに描いたかのようである。Suicaのペンギンも、このアデリーがモデルらしい。

泳ぎ回るフンボルトペンギン

個人的にはアデリーよりも可愛らしさは劣るが、フンボルトもなかなかの可愛らしさだった。フンボルトペンギンは目の周りがピンク色で、胴体の白部分に黒い帯状の模様が入っている。シンプルなデザインのアデリーに対し、ちょっとオメカシをしたのがフンボルトみたいな感じ。ずでーんとしたコウテイペンギンと比べるとちっちゃくてかわいい。コウテイもコウテイでずんぐりした感じがまたかわいいのだけれど。結局、ペンギンはすべてかわいいということで。

とにかく、このフンボルトちゃんが大勢いて、水槽内をぐるぐると泳ぎ回る。見ていて飽きない。いっそのこと、閉園までここでぼーっとペンギンを眺めながら過ごすのもいいかもしれない。ツレのM子も子どもたちも、かわいい、かわいいと言っていた……ような気がするが、私自身がペンギンに夢中だったので定かではない。

ちなみに「ペンギンハイウェイ」は、ペンギンが海から陸に上がる時に決まって辿るルートのことを言う。小説の「ペンギン・ハイウェイ」では、それを人に例え「人間が大人になるにつれ必ず経験すること」という意味を込め、主人公の小学生の成長が描かれている、らしい(未読である)。

ペンギンを前に家族の存在を忘れて無邪気にはしゃぎ、夢中になってカメラのシャッターを切る私の姿を見て、うちの子たちが少しでも大人に近づく経験になればいい(反面教師)。

 

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

 

動物園を散歩

埼玉県こども動物自然公園入口。

埼玉県こども動物自然公園はとても広い。いや、動物園はどこもこれくらい広いのかどうなのか。ここ数年、動物園に行ってなかったので(茨城のかみね動物園に行ったくらいで)、基準がわからん。

広いから歩き甲斐がある。散歩に丁度良い。園内を歩き回れば、昨日の笠間駅~笠間稲荷神社の往復くらいの距離にはなるだろう(3~4㎞くらい? もっと?)。いつもであれば、ぐんぐんぐんぐんと歩くのだが、その日はM子が足を負傷していたのでそれに合わせてゆったりのんびりと歩く。これはこれでいい。じっくりと動物たちを見て回れる。正月の2日ということもあって、園内もさほど混雑していなかったので、なおよかった。

コアラ

突っ伏して寝るコアラ

園内にはもちろんペンギン以外の動物たちもいた。中でもコアラはこの動物園の目玉のひとつっぽい。そうか、コアラって珍しいよな。調べてみるとコアラがいる動物園は日本に8つしかないという。コアラを見ることができるのは、大変貴重な経験なのだ。

意気揚々とコアラを見に行くと……あれ、寝てる?

なんと、飼育されているコアラはすべて就寝中。コアラは半夜行性の動物で、しかも1日の睡眠時間が約18~20時間と長い。起きている姿に出遭えればラッキーということか。

変な格好で寝るコアラ

子守をしながら寝るコアラ

こぁらぁ!(コアラ)起きんかい! とまたしてもしょーもないことを書きたくなる。

しかし、寝ているコアラもまたかわいい。その寝姿は実に様々で。よく木から落ちないもんだ、と感心した。

カンガルー

寝そべりながら見つめられると…なんだか…。

今回の一番の驚きはカンガルーだった。だって、柵を隔てずにカンガルーを間近に見られるんだもの!

何の境界もなしに、野生動物を見ることができるのはすごくいい。この埼玉県こども動物自然公園にはそのような体験をさせてくれる場所がいくつかって、ヤギやワラビーも同じように見ることができた。
これがけっこうスリリング。柵やガラスなど「越し」でないことで、得られる感動は何倍も違う。

カンガルーたちは最初は皆寝そべっていた。寝そべったまま、こちらを見ていた。
(なんだ、また阿呆そうな人間がやってきたな)みたいな目つきで見ていた。
触りたい。けれど、ちょっと怖い。せめて、目線の高さを合せてできる限り間近に見たいと思い、その場にしゃがんでカンガルーを凝視した。

突然立ち上がったカンガルー。こえーよ。

すると突然(本当に突然だった!)、寝そべっていたカンガルーたちが一斉に立ち上がったではないか。
文字通り飛び上がって、おおいに驚いた私。それを見て笑うM子。立ち上がったカンガルーたちも、ほくそ笑んでいるように見えた。

カピバラ

カピバラさん

このカピバラさんがずっとベストポジションに陣取っていた。

カピバラといえば温泉である。
大洗の水族館にもあるように、ここ埼玉県こども動物自然公園にもカピバラ温泉はあった。

気持ちよさそうに湯を浴びるその姿といったら!
見ているだけで心和む。

面白かったのが、数匹いるカピバラさんのうちの一匹が、小さな風呂桶を独占していたこと。他のカピバラさんが「どいてよ、私もいれてよ」と顔をぐいぐいとそのカピバラさんに押し付けるが、微動だにしない。意地が悪いのか何なのか。カピバラの世界は私にはわからない。

他の動物たち

マヌルネコちゃん。まるまるしていてかわいい。

ミーアキャット。かわいいんだけど、どこかのおじさんみたいな座り方

キリンも複数いると迫力がある。